購入した土地は軟弱地盤だということを買った後で知りました。(市内全般的に軟弱らしい…)
「地盤調査せずに、その土地の支持層がどれくらい下なのかを、周りの土地の調査結果を見る」
といった手法を取ろうと思った時期もありましたが、
結局、地盤調査を2種類した経験を書きたいと思います。
まず、周りの土地の調査結果でだいたいの支持層の深さは分かりますが、
あくまで目安と思った方がいいな、と思ったことがあります。
それは、マンションの地盤沈下のニュースを見た時です。
これはマンションで広範囲ではあるけど、その下の支持層の深さが端と端では違う場合があるからです。
戸建ての宅地でも考えられることです。
ではでは、我が家の経緯です。今までの記事を時系列に加筆修正してまとめています。
スウェーデン式サウンディング試験
北海道に帰省する前々日辺りにお願いした、
SWS試験:スウェーデン式サウンディング試験という地盤調査をしてもらいました。
帰省して4日目の試験当日、まとまった雪が降りました!!
![](https://www.diyshufu.com/wp-content/uploads/w_shock.png)
えっ!! よりによって今日!?
と思いつつも、調べてもらう土地に行ってみると・・・・・・
![](https://www.diyshufu.com/wp-content/uploads/w_smile.png)
いい感じに雪が止んだ~~
と思ったのに、また降り出してきた!!
結果は明後日以降に送ってくれるそうです
さてさてどうなるかな・・・?
表面波探査法もやってみる
SWS試験中に担当の方が言っていましたが、
![](https://www.diyshufu.com/wp-content/uploads/business_man1_1_smile.png)
回転の様子を見ると平均的な市内の地盤と同じくらいで、5mの杭を打つことになるでしょう
![](https://www.diyshufu.com/wp-content/uploads/business_man1_1_smile.png)
このくらいの広さだと(平屋て28坪くらい)杭打ちに50万円くらい。
ハウスメーカーによっては100万円取るところもあるみたいです。
とのことでした。
![](https://www.diyshufu.com/wp-content/uploads/w_laugh.png)
へえぇ~~、じゃあ、お得なんだ!!
と単純に思ってしまうのが私の足りないところのようでして・・・・・・
後日調査結果を夫に見せると、
![](https://www.diyshufu.com/wp-content/uploads/m_think.png)
自分が今まで地盤調査のことについて仕入れた知識によると、色々足りないところがある。信頼性に欠ける。
と。
例えば、砂質土層か粘土層か書かれていないとか、
この書式だと好きなようにいじれる可能性があるとか。
![](https://www.diyshufu.com/wp-content/uploads/pose_shinpai_fukidashi_woman.png)
え~~? ちゃんと調査してもらったのに?? あの試験で砂質土とか分かるの??
と思ったので、工務店の奥さん(訓練生の1つ先輩)に相談してみました。
すると、そちらでは
「地盤調査を専門にしてる知り合いにいつもやってもらってるよ。表面波探査法で。」
その方が誤差も少ないから、無駄に地盤改良したり(静岡では一般的に表層改良)、
杭を打ったりしなくて済んでいるそうです。
![](https://www.diyshufu.com/wp-content/uploads/w_surprise.jpg)
ええ~~っ!?そうなの!? SWS、めっちゃ信頼してた!
と考え直し(夫の言葉には動かされないのに・・・・・・)、
帰って即、「表面波探査」で検索して、専門業者を発見しました!!
近々また調査をしてもらうつもりです。
それぞれの費用は…?
ちなみに費用は、
SWS試験は4隅と中心の計5か所、1点1万円、で税込み54,000円。
表面波探査法は6万円とのこと。
それほど大差無し。
検査結果はどちらも似たような数値だった
3月にスウェーデン式サウンディング試験をして、4月に表面波探査試験をした結果、
5~6mくらい下に支持層がある軟弱地盤ということでした。
初めにSWS試験を依頼した会社がパイル施工を専門にしているところで、
![](https://www.diyshufu.com/wp-content/uploads/pose_shinpai_fukidashi_woman.png)
軟弱地盤寄りの結果にしたのでは……?
と、ちょっと疑ってしまったこともありましたが、結果的に正当なものでしたf(^^;
さて、地盤改良はどうするか
ジオクロス工法
軟弱地盤と分かったところで、地盤改良はどうするかとなった時に、
表面波探査法で試験してくれた会社の推奨するジオクロス工法という、
「基礎下一面にシートを貼り、べた基礎を乗せる、
そして地震の際にはトランポリン効果で地震力を分散させる」という工法で考えました。
北海探査よりお借りしました
![]()
ジオファーム株式会社よりお借りしました
ですが、口コミで、
![](https://www.diyshufu.com/wp-content/uploads/m_angry.png)
ジオクロス工法にして傾いた
というのを読んで止めました。(あくまで匿名の口コミなので信憑性に欠けますが)
でもふと、
![](https://www.diyshufu.com/wp-content/uploads/pose_shinpai_fukidashi_woman.png)
そもそも『地震の時にハンモックのように家を揺れから和らげる』って……、無理じゃない?
とも思ったんです。
ハイスピード工法
その次にハイスピード工法という、
「コンクリート杭ではなく、掘った穴に砕石を詰め固めて地盤を強くする」
吉田設備よりお借りしました
という工法を見付け、それにしようと思っていました。
これら2つに共通するのは、土地を売る時に撤去費用が要らないということ。
図面をしっかり作り込んで、杭工法とハイスピード工法(砕石締固め)の2社に見積もりを出してもらおうと考えていたところに……
今回の北海道での大地震。(2018年の北海道胆振東部地震)
同じ市内でも実家がある場所は山を切り開いた住宅地にあり、地盤が強いようですが、
それでも食器棚の中のコップが二つと、出窓からお供えの湯飲みが落ちて割れたとのことでした。
我が家が建てようとしている土地は市街地の低くなっているところ。
もっと被害は大きくなるはず。
なので、清田区の液状化↓の映像を見たら、
土木学会よりお借りしました
![](https://www.diyshufu.com/wp-content/uploads/pose_shinpai_fukidashi_woman.png)
やっぱり杭だわ……
と思いました。
杭打ちを選びました。そして地盤改良に掛かった金額は?
色々寄り道をした結果、
SWS試験結果で、杭打ち(コンクリート杭による柱状改良)という、
北海道ではほぼ一般的な方法で施工しました。
そしてこの一件で既に金額は結構掛かりました……(杭打ちも50万では収まらなかった)
- SWS試験 54,000円
- 表面波探査試験 60,000円
- 基礎工事解約金 100,000円
- 地盤補強工事(柱状改良) 918,000円 (税込み。5mパイルを46本)
合計 1,132,000円
基礎工事にまつわるいざこざ
ここで初めて登場の「基礎工事解約金」についてですが……
実際に工事に取り掛かる約1年前、まだ基礎業者が決まっていませんでした。
我が家はセルフビルドなのですが、基礎や屋根は失敗の無いように分離発注することに決めていました。
平面図、矩計図(かなばかりず)、断面図等の「基礎の上に乗る部分」の図面は、
訓練校の学科の先生方にお聞きして自分で出来ると思いました。
しかし、基礎となると北海道と静岡では凍結深度が全然違い、
静岡ではベタ基礎が主流だけど、北海道では布基礎が主流だとか。
それで怖気づいてしまい、
![](https://www.diyshufu.com/wp-content/uploads/necchuu_computer_woman.png)
基礎は北海道のプロに設計から工事まで一任しよう
と思っていたので、初めのジオクロス工法のところに依頼していたんです。
平面図に合わせて大まかな図面は自分で作り、「これを修正して進めてもらいたい」と送ったところ、
私の頼りない図面にほぼ修正は入らず、
逆に120mmの土台なのに120mmの基礎幅という(私は150mmで送ったはず)、
マイナス修正が入り、ちょっと疑心暗鬼になっていました。
そしてなぜ120mm幅なのかを尋ねたところ、
基礎の基準は告示1347号第3・4を参照してください。検索できます。
その中で基礎厚は120以上になって、守るべき最低基準と言うことです。
解説図面を添付しますので確認願います。
もし、
希望であれば150mmに変更可能ですが、その分工事費用もかさむと言うことです。
という返信がありました。
最低基準でいいのか?
土台や柱が120mm幅なのに?
図面もそのままだし、ちょっと信用できないなと思い、
「他の工法も検討してみようということになりまして」とお断りのメールを送りました。
すると、今までの図面作成費として10万円を頂くという返事が返ってきたという訳です。
(大した図面も作ってくれなかったのに!)
そんなことがあった1か月半後に北海道胆振東部地震が起きたのでした。
このことで、
![](https://www.diyshufu.com/wp-content/uploads/w_think-150x150.png)
![](https://www.diyshufu.com/wp-content/uploads/w_think-150x150.png)
杭にしよう!
という決定打になったし、
![](https://www.diyshufu.com/wp-content/uploads/necchuu_computer_woman-150x150.png)
![](https://www.diyshufu.com/wp-content/uploads/necchuu_computer_woman-150x150.png)
基礎の図面も勉強して自分で書こう!
ということになったので、
無駄な出費にはなったけど、勉強代だったと思っています。
基礎図面の参考図書
基礎図面の参考になったのは、
この本です。
我が家にフラット35は関係なかったけど、各工程の詳細の仕様が書かれています。
それと、
この本もかなり読み込みました。
こちらは施工例も実用的な詳細図も多用されていて、解説も載っているという優れものです。
これらの本を熟読して自力で作った、基礎伏図(きそぶせず)と杭(パイル)46本の配置図です。
![](https://www.diyshufu.com/wp-content/uploads/pile.png)
![](https://www.diyshufu.com/wp-content/uploads/pile.png)
私が作って送った基礎図面に、業者さんが杭の配置をした図です。
杭の配置までは自分でしておりません(笑)
コメント
改めて読ませていただくといろんなやりとりがありましたね。
変更の際の理由もしっかり書かれ、とてもわかりやすいと思いました。
良かった点や気を付ける点、全部正直に書いてあるかったーさんのブログは参考書のようです。
セルフビルドしたい人だけでなく、普通に新築したい人にとっても上記のような基礎に関する
知識は、よい参考になると思います(^^)
嫁@美里住建さん
お褒めいただき、ありがとうございます^^
今、過去記事の加筆修正をしているところで、いくつかの記事だったのをまとめてみました。
全国で大地震が来る可能性はあるので基礎は頑丈にしておいた方がいいと思いますが、
金額とのせめぎあいですよね^^;
すぐ近くの家は外観からでも傾いてるのが分かるんです。
そこを見ると「この辺は杭が必須なんだな」と思います。